蒔絵と美味しい物と私

新潟県在住アラフォー♀。 蒔絵描き。元DTPデザインしてました。日本の歴史ある伝統的な芸術が好きです。

タグ:漆

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なんだかよく分からない写真ですが
ヘラで生漆を練っているところです

チューブから出した生漆で絵が描けるわけではなく
漆を柔らかくする粉やら、弁柄という赤い粉やらを入れ
自分好みの絵漆になるまで20分ほど練ります
いよいよ絵を描く時にはぐったり……


最近「あきんど塾」という
商人を志す人の集まりに入塾させていただきました
同世代の異業種の方々と、たくさんお話ができて
とてもいい刺激になっています

その中でとある方から、
「蒔絵って絵具で描いているんですか?」
と聞かれ大分ショックを隠せずにいました(笑)
絵具だったらどんなに楽だっただろうか

漆だからこその強度や落ち着いた色味や肌触りを
感じてもらいたいので
今度会う日には蒔絵を持っていこうと心に決めたゆうこなのでした

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今の温度と湿度では
漆を盛る高さはどのくらいなのか?
使う漆の柔らかさは適切なのか?
そもそも湿度はこのままでいいのか?

作業をするたびに判断が付きまとって
その判断こそが難しい

昨日見たテレビ番組で
塗師がその時の湿度と漆の品質で
漆を塗る厚さ(コンマ何ミリ!)と、塗るタイミングを
ビシッと華麗に判断していらっしゃって
プロは最高の判断をするからこそプロなんだと
改めて感じました



古くから日本で扱われているこの漆は
漆の木から一滴一滴とれる樹液なわけで
国産の漆の木は少なく、今はとても希少です

縄文時代から続いている、この漆の伝統が
途絶えることなく
次の時代にも継承していけたらと
雪降りやまぬ新潟の地でひっそりと思っております

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盛り上げ漆を制作

不乾漆を入れる分量が
季節によって違うので
失敗が多いのです

(漆は、急速に乾くと縮んでしまうため
乾きにくい漆を「少し」混ぜますが
「少し」とはどのくらい?
という話で…)

今回は上手くいくか…心配

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味噌汁のお椀で練ってます
師匠から教わったコツです
盛り上げ漆を練る時は
汗が噴き出ます

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生の漆って肌荒れしないの?
とよく聞かれます

とてつもなくします!
最近は痒くて寝れない日々です


ですが
もっと敏感な人は
漆があるお部屋に入っただけで
湿疹ができたりするそう…

ちなみに完全に乾いたら大丈夫なので
ご安心ください

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