蒔絵と美味しい物と私

新潟県在住アラフォー♀。 蒔絵描き。元DTPデザインしてました。ぽっちゃりアラサーです。日本の歴史ある伝統的な芸術が好きです。

タグ:仏壇

仏壇のキャッチコピーは
「家の中の小さなお寺」

歴史的にみると
一般の家に仏壇が広がったのは室町時代
庶民の家まで普及したのは江戸時代だそう
結構最近ですよね~

江戸幕府の宗教政策として
「各家庭は寺院の檀家になれ~!」
と義務付けられて
仏壇はその証として定着してそうです

*****

そんな想いの場所に
描かせていただけるなんて
本当に有難いことだと噛みしめております

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上が「蓮水」です
ダイナミックで柔らかい葉と
どっしりと鮮やかな花

下の細長いものが「秋草」です
秋の風が吹き抜けるような
細かくて繊細な題材です

*****

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私を毎度
震え上がらせる「家紋」です
手書きで文様を描く緊張感は
半端じゃないです

*****

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蓮の葉は、色んな緑を施すことで
リズムを出し、それぞれの個を重んじました
そして花びらが散ることで
儚さ、そして愛しさ美しさが加わった「蓮水」を
描かせていただきました

*****

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仏壇の「壇」とは
「花壇」や「祭壇」のように
通常より一段高く作った場所、の意味です

仏壇は見上げてお祈りをする場なので
扉の「蓮水」は下から見上げているように
水面部分を大きくとった構図に致しました

ぜひ、仏壇の前に座って見上げていただき
信仰する宗派、故人を供養する、
其々の想いで、手を合わせていただけたらと思います


日本の伝統工芸を巡る旅 歴史ブログ・テーマ
日本の伝統工芸を巡る旅


本年も未熟ながらも
蒔絵を描き続けていきたいと思います


色んな経験をして
たくさんの失敗をして
30代の大切な時間を
常に前を向いていきたい

その様に感じています


とりあえず
年末のお仏壇の蒔絵は
納期ギリギリで完了しました

今回のお仕事の経験を
次に繋げることが
いま現在の目標です

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本日はやっと鳥の「目」を描きました

この作業は
全ての金粉を蒔き終えての
最後の最後の工程


師匠からは
「怖がるとダメ
 いつも通りスッといきなさい」

と言われていましたが
経験の少なさからか
やはり緊張して
筆が迷い気味です…


もっと無心に筆を走らせなければ…

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もう少し
もう少し

と自分を励ましながら
進めています


作業は小さな小さな部屋で
行っているので、
ストーブを炊くと
5分も経たぬうちに
ホカホカと暖かくなり
超絶な眠気が襲ってきます

まぶたよ、
どうか、どうか
離れてくれ……

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年末納期のお仏壇の蒔絵
少しずつ進行中
時間が少ないので
やり直しがないよう一筆一筆大切に


『下手でもいいから丁寧に』
学生時代、履歴書を書く時に先生から言われた言葉
(1日かけて履歴書1枚書く授業があった)

丁寧な作業は相手に伝わる
雑さは一発で見抜かれる
ということを学び
今、まさに実践する時

下手でもいいから丁寧に…


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今日は黙々と千切りをし
なんだか気持ちがスッキリ

…だが手が痛い

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お仏壇の蒔絵の納期が近く
もくもくと蒔絵に向き合う日々

寒いから漆の乾きが遅いと思い
張り切ってストーブを焚いたらば
熱帯雨林かのような気温になってしまい
逆に乾きすぎてしまうという
アクシデント発生

半乾きで金粉を蒔くので
部屋の温度湿度で乾かす時間が変わる
1分の誤差で金粉の輝きに影響が出るのに
いまだベストがよくわからない!

ちなみに漆は湿気と温度で乾き
風があると一切乾かないので
夏でも無風の空間じゃないと乾きません
(主人が風をあてて実験したそう)
蒔絵作業は冬より夏の方が厳しいのです

そういった意味では
……蒔絵日和

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