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ほっそい、ほっそい筆で描くのですが
筆で書くこと事態に馴れてないので
一本線を引くことすら難儀

少し力を込めてしまうと
線が太くなってしまうので
スッと一気に線を引かないとアカン
ちょっとでも線が迷うと
そのまま出ちゃうという鬼畜ぶり
いや…ムズすぎひん?と
最初のほう絶望してました

とはいえ
「絵」なので正解はありません
すこしイビツでも味といえば味
そこまで緊迫しないのですが
一番イビツになってはいけないのが
「家紋」(ラスボス感)
これは歪みまくって「…味っすね」と
言うわけにはいかない
できるだけ正確に
再現しなければならないので
緊迫の極みです


ただ手書きで正確に記号を描くって
時代に逆行していて面白い
パソコンだったらコピー&ペーストで
3秒で終了ものですから
それを何時間もかけて描く
書き手の技術がふんだんに投影されていて
その時の筆の調子、漆の具合、季節、
乾かした時間…

そしてなにより、書き手が今まで
蒔絵に費やした時間丸見え…なんですよね

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ピカソの
ファンから頼まれて30秒で書いた絵を
100万ドルといい
たった30秒で書いた絵を?と怒ったファンに
30年と30秒さ
と言った話

絵の価値は
費やした時間、積み重ねた経験に
作品が宿るのであって
時給という概念はふさわしくない
という事


手書きの価値を今一度
考えていきたい
今日この頃でございます